One Healthプロジェクト

地球上には1,000万以上の種類の生物がいるとされ、それぞれが関わり合いながら生きています。そうした生物と、それらが生きる自然環境をあわせて「生態系」と言い、その生態系は細菌・菌類・ウイルスなどの「微生物」の働きによって保たれています。

私たちの人体には約100兆個の微生物が常在しているといわれ、健康は生態系バランスが健全であることで保たれています。
この生態系バランスに着目して、地球環境・人間・動物の健康を考えるのが「One Health」です。コロナウイルスの被害が世界的に広がっていますが、ウイルス感染に生態系が介在していることが注目され、「One Health」を意識したセミナーやシンポジウムに話題が高まっています。

LOHASは持続可能なライフスタイルによる健康づくりですが、「LOHASアグリカルチャー・パーク構想」は農業をペースにしたLOHASな健康長寿コミュニティ創造を目指しています。
LOHASなライフスタイルの実現に通じるSDGsのいくつかのテーマの実践、そして、「One Health」をテーマにしたプロジェクト推進に照準を合わせてプランニングをしております。

総合ペットランド

このプロジェクトのテーマである「One Health」の象徴的な施設の一つでもあります。
ペットと一緒に泊まれる施設やドッグランなどの需要は高く、これにケアセンターおよびペットと共生できる高齢者施設が付随施設もある日本初のペット関連の総合施設が創出されます。
人とペットとの理想的なライフスタイルのモデルケースとして、諸外国へのアピールとしても効果的で、国内外から多数の来客が望めます。
ペット関連企業が集まるフェア、アニマル・ワールドカップなどの人とペットが一緒に楽しめる各種イベントを企画します。
ペットランドには、ペットと一緒に過ごせるホテルやレストラン、ペット関連グッズが揃うショップ、しつけ教室、様々なケアがあります。
ドッグラン等のペットと楽しむ様々なアクティビティもあり、ペットランドは、日常では得られないペットと家族の絆を深めるコミュニケーション空間です。
また、猫カフェもあり、愛情ホルモン・オキシトシンがいっぱいの癒し空間を楽しむ事もできます。


One Healthアニマルパーク

免疫力を育む 家畜とのふれあい小動物園

◎ふれあい小動物園

小動物の「ふれあい」を通じて、「命」の大切さを学ぶ教育になると共に、強靭な健康の源である免疫力を育てることができます。
動物と触れ合うことは、人の粘膜に常在菌がバイオフィルムを作って外部のウイルスや細菌から守っているのですが、そのバイオフィルムを強化することになります。親子で学ぶOne Healthが、その「ふれあい」の中にあり、地球上の生物の健康と環境の重要性を教育となります。
赤ちゃんの時から動物と暮らすことで、感染症の発症を抑制し、アレルギー疾患を予防する効果があることが発表されています。

◎薬剤に頼らない家畜生産

抗生物質など薬剤の多投によって、鳥インフルエンザや狂牛病などの病原菌が抑えられていると言われていますが、この薬剤によって耐性菌がうまれ薬剤多投の傾向はさらに増しています。近年、その薬剤の原因と言われるアレルギー反応や精神疾患の可能性が懸念されています。
耐性菌と自然の生態系との研究する場でもあり、この薬剤にたよらない「アニマルウエルフェア」が望まれていますが、One Healthの理念に支えられた家畜の生産も地場産業の創出を促進します。

EW健美クラブ・健康長寿村

東西共生医療による効果的なニューセラピーと各種温泉の健康ランド

ストレス度の高い現代社会では、それに起因した肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病や成人病が問題視されています。
しかし、生活習慣病はがん発病の温床になり、日本人の2人のうち1人がガンにかかると言われています。これらの症状を改善する一番の方法・予防は、生活習慣と体質の改善がネックになります。

LOHASアグリカルチャー・パークでは、西洋医学一辺倒な治療法だけではなく、東洋医学、伝統的代替療法を活かした健康づくりがあります。
東西統合医療のセンターである「医療法人EW健美クラブ」を開設して、西洋医学のチェックを受けながら各種健康法を楽しむことができます。

最新の医療科学では、温泉、水素・炭酸ガス・遠赤外線・ラジウムなどの温浴療法は高く評価されており、ああらる病気に効果が発揮されると言われています。
また、アロマテラピー、アーユルヴェーダ、低放射線ホルミシス等の代替療法は免疫力を高めて若々しさを甦らせ、このコミュニティに暮らすだけで健康になる健康長寿村なのです。

土壌菌・発酵菌ミュージアム

日本は、世界的にも多種多様な発酵食品を歴史の中で育ててきた「発酵王国」です。
例を挙げれば枚挙がありません。

代表的なものでは、味噌、醤油、酢・みりんといった調味料、コウジカビや乳酸菌が作るうま味を生かした漬物類は全国に数千種あり、また、発酵させたなれ寿司は起源が縄文時代の発酵技術までさかのぼることができ、平安時代には神前奉納の料理として扱われていました。

日本独特の在来菌によって生まれた日本酒、明治維新後の西洋文化の技術がもたらされてからはワイン・ビール・ウイスキーなども加わり、日本独自のアルコール文化を育ててきました。

昨今の健康志向、免疫力アップ志向の食文化・サプリメントの需要増加につれて、菌・バクテリアに対する関心が高まっております。

地元のブランドを集めて、地域の発酵食品を紹介する情報発信基地になるミュージアムです。

One HealthとSDGs

海洋汚染や地球温暖化などの地球環境問題へのアプローチは、SDGsでは重要なテーマになっていますが、One Healthにとっても重なるところがたくさんあります。
コロナウイルス感染は、人間が起こした環境破壊への地球からの警鐘だとも言えるところもあります。

地球温暖化による気候変動はそれまで続いた生態系バンスを崩す原因となり、自然環境の結果、絶滅危惧の動植物が増えています。
また、地球温暖化の環境破壊と相まって、廃棄プラスティックのによる海洋汚染は海の生態バランスを破壊し、各地の漁獲量の減少が起こり私たちの食生活にも影響が出ています。

日本では、農業離れで生まれた放棄地や宅地造成の増加により、里山と自然とのバランスが崩れて鹿・猪・猿などの野生動物の獣害が大きな問題になっています。

人間・動物・環境の生態系バランスを考えるOne Healthは地球環境問題解決の糸口となると同時に、私たちがライフスタイルの中でSDGs実践するヒントと学びとなるでしょう。

獣害対策とジビエ活用

農業従事者の減少、耕作放棄地増加により、里山と人里の境があいまいになったり、里山の管理が放棄されて森林が荒れた結果、森の住人である鹿・猪・猿等が人里に餌を求めて出没するようになり、農作物を荒らすようになりました。

その被害は161億円(令和2年度農林水産省調べ)にのぼり、その被害で農業を続けることが困難になったために、さらなる農作放棄地が増えるという原因となっています。

獣害対策は各地の重要な課題となっており、地域の猟友会などが捕獲・駆除にあたっていますが、その駆除された動物はほとんどが山に埋められているのが現状です。

農林水産省は獣害対策に補助金を出して支援していますが、同時に、山の資源として鳥獣のジビエ活用を推奨しています。

LOHASアグリカルチャー・パークでは、One Healthの一環として、森の資源活用とジビエ・レストラン経営、ジビエ・ペットフードの開発を計画しております。